研究課題/領域番号 |
21K02741
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
永田 浩一 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (20507438)
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研究分担者 |
寺澤 朝子 中部大学, 経営情報学部, 教授 (40273247)
仙石 祐 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 講師 (90829160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | グローバル教育 / グローバル人材 |
研究実績の概要 |
ICTを活用して海外にいる大学生と国内学生がグループで課題に取組むCollaborative Online International Learning(以下,COIL)を実施し,その教育効果を検証した. 本年度は,4つの授業と2つのプロジェクト学習において,合計6つのCOILを試みた.実施期間は,それぞれ約1か月間で,グループ構成は,国内学生と海外にいる大学生がそれぞれ2名~5名程とした.教育効果の測定手法として,本研究チームで開発した国際共修で身につく力と越境学習の機能を勘案したアンケートを作成し,COILを経験した国内学生に回答させた.アンケートは,20項目から構成され, 5段階評定で回答を求めた.その他,自由記述回答で,大学入学までの海外留学や海外研修といった海外経験やグローバルな環境で働くと想定した場合,今回のCOILで何を学んだのかについて記述させた. アンケートの回答者数は,授業A(66名),授業B(38名),授業C(19名),授業D(19名),プロジェクト甲(14名),プロジェクト乙(7名)より合計163名であった. 教育効果として,自分と異なる文化を尊重する態度や違いを楽しむ気持ちを持ち,これからも異文化交流を続けていきたいという意欲が高まったことが分かった.また,好奇心を持って,オープンな気持ちでチ―ムワークを意識しながらグループワークに取組み,同じグループの外国人の出身国の文化に対する理解が深まったようだ.自由記述回答より,グループワークにおいて外国人の考え方,海外から見た日本などを知ることにより視野が広がったようだが,日本人のみでのグループワークと比較して,スムーズに進まないこともあった.しかし,そのような状況を経験できたことが,将来グローバルな環境で働く際に役立つであろうということを学生は認識できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・海外大学との事前準備,事前打ち合わせが順調に進み,大きな問題なく予定通り6つのCOILを実施することができた. ・COIL実施期間中において,学生間で大きなトラブルもなく,対面式のグループワークでなくとも,しっかり協働しながら課題に取り組むことができた. ・国際共修を経験することで身につく力を参考にして,COILの教育効果の測定手法となるアンケートのプロトタイプを作成して,学生に実施することができた. ・COVID-19の影響もあり,研究者が集まり対面式の打ち合わせや意見交換,研究進捗確認を十分にできる状況ではなかったが,Zoom等を使用することにより,コミュニケーションを図り,調査や研究を滞ることなく進めることができた.
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今後の研究の推進方策 |
2021年同様に授業やプロジェクト学習においてCOILを実施するべく,海外大学等の関係者と連携しながら研究を進めていく.また,プロトタイプとして作成したアンケートを再検討し,教育効果を測定する.これまではアンケートのみの実施であったが,COILを経験した学生や卒業生へのインタビュー調査を実施する.また,国際共修や留学の経験があり,COILも経験した学生へのアンケートやインタビュー調査を実施することにより,COILの特徴や弱点について明らかにする. 外部からの客観的な評価を受けるために,これらの研究成果を学会や論文で発表することにより,本研究を充実させていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で参加を予定していた学会がオンライン開催になったため,旅費を使用する機会がなかった.そのため,文献の購入を優先したが,それでも若干の予算が余ることとなった.次年度も同様の状況であれば,引き続き文献の購入を優先する.
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