研究課題/領域番号 |
21K02741
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
永田 浩一 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (20507438)
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研究分担者 |
寺澤 朝子 中部大学, 経営情報学部, 教授 (40273247)
仙石 祐 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 講師 (90829160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | グローバル教育 / グローバル人材 |
研究実績の概要 |
2020年、2021年に実施した海外にいる大学生と国内学生がグループで課題に取組むCollaborative Online International Learning(以下、COIL)後に実施したアンケート結果を分析して学会発表し、論文を投稿した。2022年は、2つのCOILプログラムをそれぞれ4週間実施して参加学生は、教育的効果を測定するためのアンケートに回答した。 COIL(2020年、2021年に実施)と国際共修(2019年に実施した対面による国内学生と留学生による協働学習)のアンケート結果を比較した。 COILの教育的効果の特長として、物事を柔軟に、多面的に考え、情報収集能力や観察する能力が伸びることにより、課題を解決する力を涵養し、異なる文化を理解し、尊重できるようになった。オンライン上で個人だけでもできる調査や情報を収集するスキルが身についただけでなく、異質なことを受け入れるという意識変容に影響を与えたことが分かった。 国際共修の教育的効果の特長は、対面でのしっかりとしたコミュニケーションがとれた結果として、創造的なことができ、コミュニケーションを円滑にさせるためにはユーモアが必要であると認識し、そのような交流から異文化交流を続けていきたいという意欲が更に生まれた。対面による双方向のコミュニケーションができることで、相手から刺激を受けて生じる事象も多く、具体的に様々なことを実感できたので、COILと比較すると学生間の関係性が深まっていった可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
・2020年、2021年に実施したCOILの教育的効果とその測定手法について分析が進み、国際共修との比較検討した結果を研究成果として発表することができた。 ・海外大学との事前準備、事前打ち合わせが順調に進み,大きな問題なく予定通り2つのCOILを実施することができた。 ・COIL実施期間中において、学生間で大きなトラブルもなく、対面式のグループワークでなくとも、しっかり協働しながら課題に取り組むことができた。 ・COVID-19の影響もあり、研究者が集まり対面式の打ち合わせや意見交換、研究進捗確認を十分にできる状況ではなかったが、Zoom等を使用することにより,コミュニケーションを図り、調査や研究を滞ることなく進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2022年同様に授業やプロジェクト学習においてCOILを実施するべく、海外大学等の関係者と連携しながら研究を進めていく。また、2022年に作成したアンケートを再検討し、教育的効果を測定する。これまでは、国内学生にのみ焦点を当てて研究、分析を進めてきたが、今後は、COILにおいて協働した外国人学生にもアンケートを実施することにより、COILの特長について様々なアプローチからの検討を進める。 外部からの客観的な評価を受けるために、これらの研究成果を学会や論文で発表することにより、本研究を充実させていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で参加を予定していた学会がオンライン開催になったため、旅費を使用する機会がなかった。そのため、文献の購入を優先したが、それでも若干の予算が余ることとなった。2023年は、対面で学会が開催されるため使用計画に沿って研究を進める。
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