研究課題/領域番号 |
21K02751
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
阿尾 有朋 群馬大学, 共同教育学部, 准教授 (10824906)
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研究分担者 |
星山 麻木 (柳沼麻木) 明星大学, 教育学部, 教授 (70304558)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 重複障害 / 教師教育 / 養成プログラム / リフレクション / ALACTモデル |
研究実績の概要 |
大学における「重複障害」領域の養成実態を明らかにするための調査を2022年に実施し、2023年に取りまとめと論文の作成を行なった。調査の結果から、学生に重複障害児の状態像や実際の授業に係るイメージがなく、授業内容の理解が乏しくなるという課題が抽出された。(結果をまとめた論文を、学会誌(日本特殊教育学会「特殊教育学研究」)に投稿し、現在査読中である) 本課題を踏まえ、まずは学生に重複障害児の状態像についてのイメージをもたせること、実際の授業をもとに重複障害児の指導について理解を深めることが重要と考えた。そこで、肢体不自由特別支援学校の協力のもと、肢体不自由と知的障害の重複する小学部の授業を撮影し、その一部を切り取った動画教材を作成した。動画には指導における教員の意図や児童について読み取った意図や情動等をアノテーション(字幕)として挿入した。その上で、当該教材を活用した授業を肢体不自由の教育課程・指導法の授業内で試行した。本試行においては、リフレクションの理論(ALACTモデル)について解説した上で、動画教材内の授業についてのリフレクションに取り組ませた。その際、アノテーションを挿入した動画を視聴するグループとアノテーションのない動画を視聴するグループに分けた。これは、「アノテーションがあることで教員の指導意図や児童の意図や情動の読み取りに気づきやすくなり、リフレクションの質も高くなる(つまり、児童や指導についての理解が深まる)」という仮説に基づくものである。しかし、事後のアンケートからグループ間での差はみられなかった。理由として、リフレクションの理論についての事前説明が簡易に過ぎたこと、時間の制約から短時間でのリフレクションになってしまったことが考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症への対策から、研究協力を得た特別支援学校への出入りが制限され、動画教材の作成とその推敲に時間を要した。これにより、教材を使った養成プログラムの検討が十分にできず、かつその試行やそれによる結果が想定と異なってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
協力を得ている肢体不自由特別支援学校と協同し、動画教材を推敲の上、ブラッシュアップを図る。また、養成プログラムについても、その進め方やリフレクションにかける時間配分等を見直し、学生が課題にじっくり取り組めるように案を練り直す。その上で、肢体不自由の教育課程・指導法の授業内で改めての試行を今夏に行い、その結果を年度内にまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により、研究の協力を得た特別支援学校への訪問が十分にできず、協力のもとに作成する教材開発及び教材を使用した試行(効果検証)が当初の想定通りにできなかった。そのため、次年度、改めて協力校への訪問を行い、試作した教材のブラッシュアップと教材を使った試行(効果検証)を行う予定である。これにより協力校への訪問、教材の作成、研究の取りまとめに係る経費が発生する予定である。
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