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2023 年度 実施状況報告書

教育現場におけるネットメディア依存予防・防止教育支援モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K02760
研究機関姫路大学

研究代表者

日潟 淳子  姫路大学, 教育学部, 教授 (20621121)

研究分担者 上田 ゆかり  鈴鹿大学, こども教育学部, 准教授 (20782626)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワードネットメディア依存 / 時間的展望 / 心理教育 / 教育支援
研究実績の概要

本研究は教育現場で,児童・生徒にネット依存に陥らせることなく適切にネットメディア機器を使用する力を子どもたちに身につけさせるために,心理教育や授業の教材を提供し,学校で組織的,継続的にネット依存・防止を促す教育支援モデルの構築を目指すものである。
令和5年度は,令和4年度に実施させていただいた三重県の公立中学校1校に対して継続的に心理教育(6月に実施),および,クラスでのルール作り(10月に実施)を実施し,効果を検討した。1年生に対しては前年度に実施した心理教育を行い,2,3年生に対しては新たに心理教育を作成し実施した。加えて,校区の小学校2校において心理教育を実施した。1校は5年生6年生を対象に保護者とともにネット依存の危険性を伝え,クラスのルール作りをしてもらい,その後,児童に心理教育を行った。もう1校については,6年生に対して心理教育のみを行った。
その結果,中学校においては使用時間やネット依存傾向については心理教育前後で今年度は変化があまり見られなかったが,心理教育前の使用時間が全国平均の使用時間よりも約80分短く,また,ネット依存傾向についても低く,前年度の効果が継続しているととらえることもできた。学年別にみると1年生についてはネット依存傾向が高い者の使用時間が低まり,従来作成した心理教育の有効性が示された。しかし,ネット依存傾向においては,心理教育後に一度低下するが,3カ月後には上昇する傾向が見られた。全学年において心理教育後のワークを実施した者はネット依存傾向や時間的展望が良い方向に変化しているため,実施を促す支援が有効であることが示唆された。小学校においては心理教育後に使用時間やネット依存傾向は下がるが,3カ月後には再び元に戻る傾向が見られた。中学生と同様にワークを実施した者は効果が高い結果が得られ,今後,どのように支援していくかを検討していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

大学における研究倫理審査委員会での承諾を得ることが難しく,研究協力校において養護教諭との協力連携がまだできておらず,養護教諭が実施してる健康調査票の関連をとらえることができてない。また,実施当初コロナ禍であったこともあり,ネット依存をとらえる尺度の作成ができていない。

今後の研究の推進方策

研究協力校の校長先生,および養護教諭と話をして,研究倫理面を配慮した範囲での協力を検討する。また,ネット依存尺度については,オンライン調査の実施を検討していく。

次年度使用額が生じた理由

養護教諭との連携の打ち合わせ等ができなかったため

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 中学生のネット・メディア依存傾向,つながり依存傾向と時間的展望との関連2023

    • 著者名/発表者名
      日潟淳子
    • 雑誌名

      姫路大学教育学部紀要

      巻: 16 ページ: 61-65

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 教育現場におけるネットメディア依存予防・防止教育支援モデルの構築の試み-時間的展望の視点から-2023

    • 著者名/発表者名
      日潟淳子 上田ゆかり
    • 学会等名
      日本心理学会

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公開日: 2024-12-25  

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