研究課題/領域番号 |
21K02770
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
田村 哲嗣 岐阜大学, 工学部, 准教授 (10402215)
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研究分担者 |
川瀬 真弓 岐阜大学, 社会システム経営学環, 助教 (20805353)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 授業コンテンツ / 講義視聴システム / 自動問題生成 / 教材自動生成 / 深層学習 / 大規模言語モデル / 音声情報処理 |
研究実績の概要 |
本研究では、オンライン授業の高度化と学習者の理解度向上を目標に、近年発展が著しい人工知能技術を用いて、スライドや講義風景を収録した授業コンテンツに対し、①オンライン授業における学習者の授業コンテンツの理解支援、②学習者の知識獲得の助けとなる教材コンテンツの自動生成、③教師による学習者の理解度確認と新たな気づきの提供によるより良い授業コンテンツへの取組み支援といった教工連携テーマの研究を行った。 ①では、初年度にウェブブラウザ上で動作し、講義動画や目次を閲覧でき、ユーザ間のチャット、重要度や視聴履歴、タグ付与も可能なシステムを構築した。次年度はシステムの学習履歴を利用し、学習者にあわせたダイジェスト動画コンテンツの自動生成を行う手法を開発した。最終年度は大規模言語モデルなどに基づく理解度最適化手法を構築し、学習者それぞれに適した要約動画生成を行う手法を実現した。これらを実際の講義で使用し、評価を行った。 ②では、留学生のための授業コンテンツ多言語化として、日本語スライド形式の講義コンテンツを英語講義コンテンツに翻訳・生成するシステムを作成した。また、小児や視覚障がい者の音読による教育支援を目指し、音声合成システムをベースに表現力のある朗読システムを構築した。 ③では、初年度に講義に関するテキストから自動で重要単語を推定し穴埋め問題や選択式問題を生成するシステムを構築した。次年度は事前学習モデルを用いた単語推論により多肢選択式問題の選択肢を生成する手法を構築した。最終年度は個別最適な学びの実現に向けて、講義動画に対し音声認識や大規模言語モデルを用いて得られる書き起こしから、多肢選択問題を生成する手法を開発した。実際の講義で使用し、手法の評価を行った。 最終的に初年度・次年度に4件の学会発表を行ったほか、最終年度は1件の学会発表と1件の雑誌論文採択の成果を得た。
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