研究課題/領域番号 |
21K02775
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
村井 礼 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (30279111)
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研究分担者 |
藤本 憲市 香川大学, 創造工学部, 准教授 (20300626)
細川 康輝 四国大学, 経営情報学部, 准教授 (20341266)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 学習支援システム / メンタルケア / ニューラルネット / e-Learning / 学習者支援 |
研究実績の概要 |
研究代表者はこれまでの研究において、知的財産教育の導入時における多肢選択式オンラインテストの結果から学修者の理解度を分類することにより、暗記支援および自然言語ベースの論述支援の自動化が可能であることを示した。これは、文章中のキーワードに着目したことにより実現したものであり、対象者を分類するキーワード群が分かれば、他の研究領域にも応用が可能な汎用性の高い手法であると言える。 一方、近年では、PTSDやうつ病、自殺や過労死などさまざまな心の病が問題となっており、心身の不調、不安・悩みなどメンタルヘルスに関する相談のニーズが高まっている。相談者から寄せられる相談内容には、症状の他に、人間関係や働き方、および、感情などの言葉が表れやすいので、相談内容を特定するキーワード群も存在する。 先行研究では、用語の定義などを暗記する際、空所補充問題におけるキーワードの定着に着目することで学習者の理解度を判別した。令和3年度は、相談者の悩みに応じた指導ノウハウのルール化と相談支援の3段階のフェーズについて、(1)相談内容に出現するキーワード群に基づいた悩みタイプ判別機構、(2)悩みタイプ別指導ノウハウのルール化および指導案の決定支援(ルールベース推論)機構、(3)悩みタイプと指導ルールに基づく支援機構を開発する。心の問題を持つ人から集めた質問用紙をもとに、場所、感情、対象、症状などに特徴的なキーワードを抽出し、タイプ分けを行った。これら研究成果の一部を令和4年度の学術学会で発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で開発するタイプ判別機構を初めとする主要機能の基礎を構築し、令和4年度以降の本格運用に備えて改善を行なっている。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度以降の研究において、試行実験を繰り返しながらタイプ分けおよび相談ノウハウのルール化等のブラッシュアップを図る。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で海外出張が困難になり、当初予定していた国際会議参加の旅費を翌年度以降に繰り越す事としたため。
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