研究課題/領域番号 |
21K02812
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
宮田 義郎 中京大学, 人工知能高等研究所, 特任研究員 (00239419)
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研究分担者 |
南部 美砂子 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (10404807)
上芝 智裕 中京大学, 工学部, 准教授 (30340186)
亀井 美穂子 椙山女学園大学, 文化情報学部, 教授 (40410609)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 食資源循環 / ローカルなもの作り / 環世界 / 生活世界 / 人間性中心デザイン |
研究実績の概要 |
地域食資源循環活動は地域市民に好評で、市役所や企業からも関心を集めて、研究コミュニティーが広がっている。食資源循環活動では境界が変容しやすく、堆肥から有機栽培への流れに沿って人が集まり地域での循環の可能性が開けた。大学生が不要品を変容させる創造活動で世界が液状化する経験により生活世界の変容可能性が認識された。デザイン学会、認知科学会、共創学会などでの発表と意見交換を行った。(宮田) 上芝は実践者としての立場から、前年度考察した創造的活動における道具としてのコンピュータや情報技術が果たす役割について、生成AIに拡張して考察した。2023年初頭に実施したアートプロジェクト, カンブリアンゲーム(安齋、中村)の実践を通じて、芸術作品制作過程における生成AI利用の効果について検討した。(上芝) 9月下旬にはエジプト、カイロでの活動が、専門家と非専門家、演奏者と観客、健常者と障碍者、等さまざまな境界を解消する実践として現地でも評価された。(宮田、上芝) 多様なワークショップが一か所に集まり、ワークショップ出展者と参加者が交流するあいちワークショップップ・ギャザリング(AWG)を3回開催した。新しい出展者の中には、学生だけでなく、他地域の大学からの参加や、新しく研究者も参加し、出展者の裾野が広がった。また、出展者同士でワークショップを企画し、ワークショップのツールを開発した事例も見られた。その他、参加者が企画を手伝うワークショップも企画されるなど、これまでの出展者が、一般の参加者を巻き込もうとする挑戦も見られた。(亀井) 先天盲ろう児の教育・学習・生活の記録「山梨盲ろう児教育資料」のデジタルアーカイブを活用し、一般市民・教育関係者・研究者などの多様な人びとが、「触れることによる学び」について共愉的に語り合い学び合うことができる場をデザインするプロジェクトを実施した。(南部)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
5月上旬、鳥取のローカル実践プロジェクトであるホスピテイルプロジェクト主催のパブリックトーク「知るのつくりかた #07」に登壇し、他の実践者とともに議論した。(上芝) 上記のような各地域での実践は、6月のデザイン学会(東京)、9月の認知科学会第40回大会(函館)と国際学会Re:Source(イタリア)、カイロ日本大使館およびAmerican University in Cairo(エジプト)において発表し議論を進めた。9月中旬にはヴェネチアでの国際学会Re:Sourceにおいて、メディアアートにおける生成AIついての実践と理論的発展について発表した。7th Awlanda International Forum for Arts of the Giftedフェスティバルにおいてグローバルなライブイベントに学生および名古屋のコラボレーターであるミュージシャンと共に参加し、中京大学1年生春学期プロジェクトで、アラブ諸国の子供達と大学生が共同制作したアニメーションを上映した。同フェスティバルでは観客参加型のワークショップを実施した。(宮田、上芝) 多様なワークショップが一か所集まり、ワークショップ出展者と参加者が交流するあいちワークショップップ・ギャザリング(AWG)を3回開催した(2023年6月24日、8月25・26日、2024年2月26日)。3回とも事前交流会ではオンラインでワークショップの内容を共有し、当日は出展者同士の事前交流会、一般公開、事後交流会という従来のスタイルをとり、出展者同士のワークショップを軸とした交流を行った。(亀井) 本年度は特に、情報デザインの観点からウェブ展覧会のUI/UXデザインを検討するとともに、こうした実践にもとづく「ケアに満ちたコミュニティ」の創出について議論を行った。(南部)
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今後の研究の推進方策 |
食資源循環プロジェクトは、堆肥から有機栽培、調理、食のイベントへと、循環がローカルな環境で完結する方向で進める。近隣の農地の貸借契約と、学生サークルによる運営を進める。行政とは豊田市青少年センターとの連携を進める。D.A.ノーマン「より良い世界のためのデザイン」をめぐるオーガナイズド・セッションを、6月のデザイン学会と10月の認知科学会で連動して企画して著者との議論も実現することになった。学生の実践活動において認識システムそのものが液状化した,と いう現象がどの程度一般的な のか,どこまでの広がりがあるのかは,今後さらに 探求する.8月のInternational Conference for Media in Educationでは、タイの研究者と、これらの成果について共同発表する。 名古屋で展開してきたワークショップギャザリングを、2024年度からは豊田市で開始する準備を、豊田市の関係者と連携して進めている。6月29日の名古屋のギャザリングに豊田市メンバーが参加して、豊田市で10から11月に開始するための準備を行う。 これまで、ワークショップの企画者の大半が大学生以上であったことから、高校生以下の子どもたちがワークショップを企画・運営できる場づくりを行っていくこと(コーダ道場との連携を予定)、また、他の地域で多様なワークショップが集う場を展開するための支援の在り方を検討していくこと(豊田市の市民との連携を予定)が、2025年度の課題として取り組む予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度にCOVID-19の影響で多くの国際学会と一部の国内学会が開催されなかったりオンライン開催になり、旅費の支出がほとんどなかったために、その分が2023年度に繰越しとなりました。2023年度に国内・国際学会で議論した結果、2024年度にデザイン学会と認知科学会を連携してセッションを企画することになり、そのための費用を確保するために2024年度の予算を確保しました。
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