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2021 年度 実施状況報告書

学生の中途退学予防を目的とした行動パターンに基づく新たな学習指導指標の構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K02816
研究機関近畿大学

研究代表者

白土 浩  近畿大学, 産業理工学部, 准教授 (30315460)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード深層学習 / 教育ビックデータ
研究実績の概要

本研究では大学等の高等教育機関における中途退学者の減少を目的に教育ビッグデータや学生が所有するスマートフォンやBYODによる構内無線LAN接続履歴や通信履歴を活用した学習指標として、「行動指標」「受講指標」「成績指標」を生成した上で深層学習により履修指導が必要な学生をスクリーニングすることを目的としている。
本年度は、まず「受講指標」を生成するために、先行研究において構築した学内ネットワーク統合システムへの機能拡張として、 Layer7 FireWall(L7FW) から取得できる通信ログ情報を格納させる方法について実装を進めた。具体的には、利用アプリケーションや接続先情報をもとに通信種別をカテゴライズされたデータベースとして構築する作業を進めた。次に、L7FW からは全セッションログが取得されるため、ログ解析およびデータベース化についてはバッチ処理として実装した。そして、「行動指標」としては構内無線 LAN コントローラおよび IEEE802.1x 認証装置からの各種ログ情報をもとに5分毎の滞在位置座標をデータベース化する機能について実装しているが、この情報を学内の位置情報を反映した画像情報として生成する方法について検討を進めた。さらに、「成績情報」としては学生の成績情報や受講状態・出欠情報等を集約する機能についてはコロナ禍でオンライン授業が増えたため収集が進んでいない状況である。また、従来とは授業形態が大きく変化し、仕様を再策定する必要もあると考えている。また、各指標を画像データとして可視化する点についても「行動指標」や「受講指標」が大学内での対面授業を前提とした仕組みであったため実装が進んでいない状況である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年の進捗として、「受講指標」のデータ収集として、L7FW から得られるログを解析し、アプリケーション種別により「講義関連」、「研究調査」、「SNS」、「動画視聴」といった分類でカテゴライズしデータベース化を進めた。しかし「行動指標」や「受講指標」については、コロナ禍でオンライン授業の割合が高くなったため学内ネットワークの利用状況から算出することが困難になったため、データ収集が進んでいない状況である。このため、これらを画像情報として重畳することで得られる深層学習用の訓練データセットの生成が遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

2022年度は対面授業が増える見込みであるため、対面授業が拡充することを前提に受講指標や行動指標のデータ収集および画像情報化について検討をすすめる。また、コロナ禍で急速に利用が広まった Gogole Classroom や Moodle などの各種(LMS; Learning Management System)からは新たな受講指標となりうる情報が取得できることが期待できる。 Classroom API の活用や Moodle ログから得られる情報についても解析を進め受講指標についても実装を進める。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍でデータ収集が思うように進まず研究の進捗が遅れたため成果発表としての学会旅費やデータ収集のための謝金について未使用分が生じている。また、深層学習用に購入した機器が想定に比べて安価に導入できた点も次年度使用額が生じた要因である。
次年度使用額については深層学習の進捗状況モニタおよびプログラム開発用の機器購入を検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] キャンパス無線LANのアプリケーション利用調査のための通信ログ解析に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      溝上 孝太
    • 学会等名
      電子情報通信学会九州支部 学生回講演会

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公開日: 2022-12-28  

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