研究実績の概要 |
本研究は、前年度までの科研課題「同一の教材で全盲と弱視という異なる視覚障害に対応する教育支援システムの開発」を1年延長して、そのシステムの多くを新しい研究課題にブラッシュアップするとともに、新たな機器類を購入して、システム化を行った。 実験協力校である盲学校や視力障害センターで、1)寄宿舎と学校の遠隔指導:寄宿舎と学校をリモートで接続し、課外時間に指導を行うことにより、理解度の定着を目指す。様々な教材提示を通じて、遠隔指導の問題点を探る。2)他校との遠隔授業:県外他校と接続し、互いの授業の見学などを通じ、遠隔授業の問題点を探る。3)他場所の生徒の遠隔授業:他の場所にいる、生徒に対して遠隔授業用システムで接続し、教室を拡張する。通学不能な場合などを想定し、遠隔授業の問題点を探る。4)他校との協同授業:県外他校と接続し、協同学習を実施し、他県の教諭が接続された学校を教科指導する。法律的問題も含めて、様々な協同学習の問題点を探る。5)他校との協同カンファレンス:県外他校と接続し、理療分野のケースカンファレンスや新患カンファレンスなどを合同で実施する。自校だけでなく、他校の意見も取り入れることで、協同学習の効果を検証する。6)生徒の人工透析中での遠隔指導:病院で人工透析中の生徒に対して遠隔授業用システムで接続し、教室を拡張して、遠隔授業を実施する。人工透析中の様々な問題点を探る。 などの様々な遠隔学習・協同学習の形態が検討された。特に、1)寄宿舎と学校との遠隔指導、3)他場所の生徒の遠隔授業、6)生徒の人工透析中での遠隔指導の3つが特に研究が進んだ。2),4),5)他校との連携は、教育委員会などの許諾を得るのに非常に苦労している。
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