研究課題/領域番号 |
21K02842
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研究機関 | 奈良学園大学 |
研究代表者 |
池田 耕二 奈良学園大学, 保健医療学部, 教授 (70709873)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 理学療法教育 / 現場教育 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、理学療法士(PT)の経験学習や発達を促す【場】の特性を探索的に明らかにすることである。研究方法は、PTに対する対面インタビューの質的研究法を計画していたが、コロナ禍では医療、介護現場のPTの業務、心理的負担が増加していること、また感染対策として外部者との接触が避けられていることを踏まえ、現在も対面インタビューの実施には至っていない。そこでWEB会議ソフトによるZOOMにより、少人数ではあるが協力が得られた現場のPTに対して負担のない範囲で聞きとり調査を行ったところ、従来の【場】に加え、コロナ禍の現場自体が新たな学習の【場】になっていることや、WEBという媒体が新たな【場】を創出していることがわかってきた。コロナ禍が終わったとしても、こうした【場】は継続する可能性は大きいことも感じられた。したがって、今後は、さらに文献や現場の背景・実情を整理しつつ、新たなPTの経験学習や発達を促す【場】の存在やその特性も併せて探求していく必要性が感じられた。研究計画としては、現場のPTの負担を軽減するために対面インタビューからアンケート調査に切り替える予定である。その際は、コロナ禍の現場で新たに創出された【場】についても探求し、従来からあった【場】だけでなく、新たに創出された【場】の存在や特性も明らかにできる調査項目を作成し、WEBなどで調査する予定にしている。なお、その結果を踏まえ、補完的に協力が得られるPTに対してはZOOM等によるインタビューを行うことも計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、PTに対する対面インタビューの質的研究法を計画していたが、コロナ禍では医療、介護現場のPTの業務・心理負担が増していること、また感染対策として外部者との接触が避けられていることから、いまだ実施できないでいる。インタビューは1時間程度の半構造化面接を想定していたため、現場の実状に合わせた研究計画の見直しが必要となった。WEB会議ソフトであるZOOMによるインタビューも計画したが、現場のPTの拘束時間や心理的負担を考慮すると現実的ではかった。コロナ禍では、新たな【場】の創出の可能性もでてきたので、それらの解明も含め、調査項目や方法の見直しの必要性に迫られている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、現場のPTの負担を軽減するためにインタビューからアンケート調査に切り替える計画である。その際にはコロナ禍の現場で新たに創出された【場】についても探索し、従来からあった【場】に加え、新たに創出された【場】の存在も明らかにできる、また、それらの特性を有効に明らかにできるアンケート項目を作成し、調査する予定である。なお、その結果を踏まえ、補完的に協力が得られるPTに対してはZOOM等によるインタビューを行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計上予算については、情報取集のための継続した文献、図書の購入、学会参加費用に活用する。また研究計画の見直しに伴い、必要な物品購入(通信関係)や必要な交通費や研究協力者に対する謝礼に活用する。さらには研究成果発表費用(学会発表費用、英文校正や論文掲載料)にも活用する予定である。
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