研究課題
理数科の学習をWeb上で高校生が自律的に「整数の性質」を探究できる実験数学の教材を開発することを目的とする。改訂学習指導要領では、新しく理数科「理数探究基礎」「理数探究」が導入される。この科目では、教師のガイダンスのもと、自分自身で理数のテーマについて探究することが求められている。本年度の研究においては、まず、第一に整数の性質に関する教材開発を進めた.完全数ならびにメルセンヌ数に関する教材開発を行った。また、フィボナッチ数とリュカ数列についての教材を開発した。生する関係以外にもさらに星形多角形の内角の和、絶対値を使ったグラフ、円分多項式と素因数分解、3次関数の性質についての教材も開発した。これらの教材の中心的なICTツールはPythonとGeogebraを用いている。さらに、Scratchを使った比例の比例定数、一次関数の比例定数と切片、二次関数の比例定数、三平方の定理による斜辺の長さ、正多角形の作図、星形正多角形の作図、フラクタル図形を描く、素数を求めるなどの教材を開発した。次に、当初の予定ではPowerPointの映像録画などを用いたWeb教材を開発する予定であったが、google classroomのもとでPython、GeogebraやScratchが用いることができることを確認できたために、google classroom上でWeb教材の開発を進めることとした。本年度はこのWeb教材の開発も進めた。google classroomを用いることで、Web上で実際にそれらアプリケーションを行いながら、探求を進めることができる教材となっている。また、理数探求の基礎となるプロセスについて、実験数学やResearcher Like ActivityやStudy Research Pathsなどを参考にプロセスモデルを設定・実践し、学会発表を行った。
2: おおむね順調に進展している
教材開発ならびWeb教材開発ともに、おおむね順調に進捗した。
実践を行う予定であるが、次年度は開発と評価手法の選定を優先したい。実践に関しては、次年度の後半を予定することとした。
学会旅費等がかからなかったため。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件)
日本科学教育学会第45回年会論文集
巻: 45 ページ: 317-320
日本数学教育学会第54回秋期大会発表録
巻: 54 ページ: 177-180
数理解析研究所講究録, RIMS共同研究集会,数学ソフトウェアとその効果的教育利用に関する研究
巻: 2028 ページ: 20-30
日本科学教育学会2021年第2回研究会
巻: 2021,2 ページ: 32-36