研究課題/領域番号 |
21K02996
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
水口 崇 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (60412946)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | RT / 視覚提示 / 処理過程 / 視線 / 視線手がかり効果 |
研究実績の概要 |
動作モデルを視覚提示されてから,実行しようとする処理過程に関する実験を投稿した。具体的には事物を操作する画像について,手・ロボットアームを使用している画像,シンボルによって使用を示す画像,シンボルに彩色を施し色によって異なる仕様を示す画像を提示した。全体で10種類の画像を設定した。その提示後に,眼前にある同じ事物を操作するため,手を大型ボタンからリリースするまでのRTを測定した。副課題として構音運動,タッピング,視空間運動等を行いそれらの影響を検証した。結果から視空間処理がRTを遅延させること,色によって異なる仕様を示す条件間で,影響が異なることが分かった。 さらに視線手がかり効果に関する実験も投稿した。ヒトは他者の視線に対する感受性が高いことが知られている。その効果を実験的に検証した。先行研究を踏まえて,視線方向が左右上下に向かっている画像,及び目の輪郭の有無についても検証した。秋から冬にかけて幼児の模倣の実験を実施する計画であった。しかしながら冬に近づくと,新型コロナウィルスの感染が拡大した。このため実施を控えて,次年度に延伸することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大が予想できないことによってやや遅れている。RTを測定する成人を対象とした実験は,PCを設置した静かな個室が必要となる。このため、感染が拡大する時期は実施しにくい。また幼児を対象とした実験は,学内の指針としては感染が一定程度拡大しても実施できることになっているが、実際対象となる施設の子供たちや保護者,関係者の方々は,気にされることも当然であり,感染拡大があると実験を控えてきた。
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今後の研究の推進方策 |
感染の様相は本年度から変化してきたようである。さらに,早期から実験を開始することで中断があったとしても年度内にデータを収集可能になるよう留意する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響によって、実験が予定通り進まず、海外出張が難しい状況になった。他県で実施する実験に要する旅費や謝金等、国内外の学会参加ができなかったため、次年度使用が生じてしまった。次年度使用額は、他県で行う実験や国内外の学会参加に使用する計画である。
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