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2022 年度 実施状況報告書

学習におけるエラーの記憶の役割

研究課題

研究課題/領域番号 21K03018
研究機関聖学院大学

研究代表者

岩木 信喜  聖学院大学, 人文学部, 教授 (80341593)

研究分担者 田中 紗枝子  徳島文理大学, 人間生活学部, 講師 (80784496)
高橋 功  山陽学園大学, 総合人間学部, 准教授 (10330648)
諸冨 隆  作新学院大学, 人間文化学部, 名誉教授 (60003951)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード記憶 / 学習 / エラー / 想起
研究実績の概要

エラーの記憶が学習を促進することに関してbig debateが起こっている。本研究テーマはエラーの記憶がエラー修正と関わること(error permission)に焦点を当てているが、徐々に、単にかかわるだけではなく、エラーへの誘導(error promotion)でさえ学習を促進する可能性が議論されるようになってきている。本研究はそのような過渡期に位置している。
(1)令和4年度は、理論検証を行った実験についてデータ公表に向けた論文作成を協議し、次の実験のための計画立案を中心に議論した。論文は国際誌に投稿中であり、修正投稿後の返事待ちの状況である。遠隔会議を開催し、主に国際誌の修正投稿の内容について吟味し、紀要論文の最終調整も行った。
(2)紀要論文を1篇公表した。この論文では、テストの反応形式(手書き、タイピング)がテスト効果に及ぼす影響を検討した。テスト効果が主に内的な想起に起因し、外的反応がもたらす影響は付加的なものにすぎないという解釈を支持する結果について議論した。
(3)別の国際誌論文を現在執筆中である。これについては、ワーキングメモリ容量の個人差に関わらず、テスト効果(想起による学習)が同程度に発生することを確認し、発達障害児等への教育的支援についても議論した。
(4)次の実験計画を吟味した。次の実験は投稿中の国際誌論文と密接にかかわるため、レヴューワーの意見と最終のテキスト内容を反映させる必要がある。この点を十分に加味した実験となるように、2023年3月には対面での会議を開催して研究計画を議論した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国際誌投稿論文についてレヴューワーと意見の食い違いがあり、解決に向けて鋭意取り組んでいる。思いのほか時間を要しており、レヴューワーの意見と論文テキストの内容を次の実験に反映させることが遅延している。

今後の研究の推進方策

上記の通り、国際誌レヴューワーとの意見調整に時間を要しており、レヴューワーの意見と論文テキストの内容を次の実験計画に反映させることが遅延している。新たな会議を対面で開催してこの点の解決を図り、早急に実験を進める予定である。
また、実験期間を短縮するため、埼玉(聖学院大)と岡山(山陽学園大)で実験を分担するほか、論文執筆を埼玉、岡山、および、徳島(徳島文理大)で分担する。

次年度使用額が生じた理由

理由は主に3つある。(1)投稿中論文がまだアクセプトされていない関係で、次の実験計画が厳密に決まらず、実験実施が遅延していること、(2)コロナの関係で対面実施を予定していた2度の会議のうち1度が遠隔会議となったこと、(3)分担者の一名が妊娠・出産のために研究活動を中断していることである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] 学校適応感と親密な他者から受けるソーシャル・サポート:アタッチメント・スタイルと社会的居場所の機能に着目した分析2023

    • 著者名/発表者名
      金子紗枝子・岩木信喜・高橋功
    • 雑誌名

      徳島文理大学研究紀要

      巻: 105 ページ: ー

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] テストへの反応形式がテスト効果に及ぼす影響:手書きとタイピングの比較2022

    • 著者名/発表者名
      高橋功・岩木信喜
    • 雑誌名

      山陽論叢

      巻: 29 ページ: 13-27

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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