研究課題/領域番号 |
21K03037
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研究機関 | 皇學館大学 |
研究代表者 |
渡邉 賢二 皇學館大学, 教育学部, 教授 (50369568)
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研究分担者 |
平石 賢二 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (80228767)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 自己開示 / 養育態度 / 中学生 / 父親母親 |
研究実績の概要 |
日本発達心理学会第35回大会にて、「中学生の母親と父親に対する自己開示と養育スキルとの関連」というタイトルで、研究協力者と共同でポスター発表を行った。発表内容は以下の通りである。 中学1年生から3年生531人(中学1年生205人、中学2年生118人、中学3年生208人;男子254人、女子270人、不明7人)を対象に質問紙調査を実施した。まず、母親と父親に対する自己開示について、子どもの性別、母親と父親の差異を検討するために2要因分散分析を実施した。その結果、男子より女子、父親より母親の方が有意に高い得点を示した。また、交互作用が有意であったため、単純主効果検討を行ったところ、男女共に父親より母親に対して、母親に対しては男子より女子の方が有意に高い得点を示した。次に、子どもの母親と父親に対する自己開示と養育スキルとの関連を検討するために、父母別に多母集団同時分析を用いて検討した。その結果、母親については、男女共に理解尊重スキルから開示に有意な正のパス、秘密に有意な負のパス、女子だけ道徳性スキルから開示に有意な正のパスが認められた。父親については、男女共に理解尊重スキルから開示に有意な正のパス、女子だけ秘密に有意な負のパス、女子だけ道徳性スキルから開示に有意な正のパス、男子だけ秘密に有意な負のパスが認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
過去に実施した質問紙調査のデータを用いて、上記の大会で発表することはできたが、2023年度は研究協力者と今後の研究の方向性、調査について、何度も議論を実施した。その結果、調査を実施する準備はできた。しかし、本務の仕事が忙しかったため、調査を実施することができなかった。2024年度は、調査を実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、2023年度に研究協力者と議論を重ねた結果、親の養育態度→親に対する信頼感→親に対する自己開示→社会性の発達・適応感のモデルを検討するために、中学1年生から3年生を対象に質問紙調査を実施する。また、先述したモデルの変化を検討するために、縦断的調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度は、質問紙調査を実施する予定であったが、研究の実施計画をきちんと決定することができたのが2月頃であった。そのため、質問紙調査を実施することができなかった。2024年度は、決定した研究計画のもと、質問紙調査による横断的調査と縦断的調査を実施する予定である。実施に際しては、データ会社に依頼して実施する予定である。その費用がかなりかかると考えられる。
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