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2023 年度 研究成果報告書

潜在的なトラウマ体験を持つ親に対するTICを応用した支援プログラムの開発

研究課題

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研究課題/領域番号 21K03044
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関岐阜大学

研究代表者

板倉 憲政  岐阜大学, 教育学部, 准教授 (20708383)

研究分担者 狐塚 貴博  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (00739526)
森川 夏乃  愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (70757252)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード小児期逆境体験 / トラウマインフォームドケア / 子育て支援
研究成果の概要

本研究では,親の小児期逆境体験(ACEs)が,養育スタイルやメンタライゼーションやソーシャルサポート(SS)を媒介して,子どもの問題行動に与える影響過程について検討した。さらに,ACEsが,ペアレントトレーニング(PT)の効果に与える影響について検討した。本研究の結果,ACEsは,子どもに「叱責」を行いやすく,「育てにくさ」を感じやすくなることが示された。また,親自身の気持ちに気づきにくく,SSを得られにくいことが示唆された。さらに,ACE高群の保護者は,PTの効果が表れにくいことが示された。以上のことから,行動変容が困難な親に対して,親のトラウマに配慮した支援の必要性が示唆された。

自由記述の分野

臨床心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の関係性に焦点をあてた家族療法やペアレントトレーニングは,保護者が有するトラウマの影響を重視していない。これらの既存のアプローチにトラウマインフォームドケアの視点を取り入れることは,親の抱える子育ての問題だけでなく,親自身のケアや自身の過去の体験の整理につながる可能性がある。今後,ACEsのある親への支援を充実させることが,子どものACEsを軽減させる上では必要になる。潜在的なトラウマを抱えた保護者の支援を目指す本研究は,子育て支援に関する研究領域において極めて先駆的な取り組みとして位置づけられる。本研究成果は,子育て支援の幅を広げ,児童虐待の予防に大きく貢献するものである。

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公開日: 2025-01-30  

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