研究課題/領域番号 |
21K03060
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
金子 響介 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 科研費研究員 (80848333)
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研究分担者 |
伊藤 正哉 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 部長 (20510382)
浜村 俊傑 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 特別研究員 (20866470)
藤里 紘子 関西大学, 社会学部, 准教授 (50610333)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | インターネットゲーム障害 / ゲーム障害 / 児童青年期 / 児童 / 青年 |
研究実績の概要 |
本研究は、児童・青年におけるインターネットゲーム障害(Internet Gaming Disorder; IGD)ならびにゲーム障害(Gaming Disorder; GD)について、①国外で使用されている評価尺度の日本語版を作成し標準化すること、および②関連する併存症状と心理社会的リスク要因を縦断的に検討することを目的としている。3年目である2023年度は、初年度に開発したゲームに関する動機を測定できるMotives for Online Gaming Questionnaire(MOGQ)の日本語版の信頼性・妥当性を検証するためのアンケート調査を実施し終え、成果の一部を国際学会で発表した。具体的には、the 8th International Conference on Behavioral Addictionsにおいて、日本語版MOGQの概ね良好な信頼性・妥当性が確認されたこと、因子構造は原版と異なる構造である可能性が示唆されたことを発表した。また、初年度に実施したパイロット調査の成果を論文化し、プレプリントを公表した上で論文投稿を進めた。くわえて、2年目に1時点目の調査を実施した縦断のアンケート調査について、2時点目の調査を実施し終え、データ解析に着手し始めた。さらに、日本語版MOGQを開発するにあたって2年目に実施した認知デブリーフィングのための面接調査、ならびに信頼性・妥当性を検証するためのアンケート調査で得られた各データについて、解析と論文化を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本語版の尺度については、標準化のための調査を実施し終え、成果の一部を国際学会で公表できた。くわえて、データ解析と論文化も進めることができた。また、パイロット調査については、論文化を終えて学術雑誌への投稿を進めることができた。さらに、併存症状・心理社会的リスク要因の縦断的検討のためのアンケート調査については、2時点目の調査を実施し終え、データ解析に着手し始めることができた。しかし、各調査のデータ解析と論文化は当初の計画より遅れている。そのため、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
日本語版MOGQの認知デブリーフィングのための面接調査、ならびに標準化のためのアンケート調査のデータについては、現在解析と論文執筆を進めている状況であるため、2024年度中の投稿を目指す。併存症状・心理社会的リスク要因の縦断的検討のためのアンケート調査のデータについても同様である。
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次年度使用額が生じた理由 |
調査費、国際学会参加費、成果公表に掛かる費用への使用が想定よりも少なかったため、次年度使用額が生じた。生じた次年度使用額は、実施済みの各調査の成果公表に掛かる費用(解析用備品費、学会参加費、旅費、英文校閲費、論文掲載料等)、ならびに追加の調査費として使用する計画である。
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備考 |
日本語版MOGQをWebページ上で公表した。
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