研究実績の概要 |
本研究においては、特に前頭葉機能(Wisconsin card sorting test, Trail making test, Frontal assessment battery, 遂行機能障害症候群の行動評価)と介入効果(ディストラクション、活動ペーシング)の関連を検証することを目的としている。抑制制御と過活動の関連やセットの転換と注意シフトの困難さの関連を検証し、認知機能に応じた介入技法の選択の可能性やその効果についてのエビデンスを構築する。さらに、線維筋痛症は医学的検査などによる客観的な異常が検出されないことから自身も理解しがたい疾患であり、周囲への理解も得られにくい。痛みの客観的指標(PAIN VISION)を用いた心理教育を行うことによる疾患に対する受容(the Japanese version of Chronic Pain Acceptance Questionnaire)の変化を検討する。 2021年度は愛媛大学の臨床研究倫理委員会の承認を得て、研究に必要な検査道具(PAIN VISION,Actigraph等)や患者用説明資料(心理教育、リラクセーション、ディストラクション、活動ペーシング等)を作成し、介入研究の準備が整った。対象症例のリクルートを開始し、2名がエントリーされ、その内1名はフォローアップ期間に入っている。コロナの影響も考慮し、研究計画の変更等も含めて、リクルートを行っていく予定である。
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