今後の研究の推進方策 |
研究の期限が1年を切っているため、研究2については研究3のパイロットスタディという位置付けに変更し、オンラインミーティングの実践から得られた貴重な経験を活かして研究3に着手し、研究2についての評価はいったん保留として、RCTの実施へと進みたい。 RCT研究の対象者は調査時点で精神科で外来治療を受けており,研究参加に同意の得られたひきこもり状態の患者30名程度を対象とする。介入群と対照群を15名ずつに分け、ブロックランダム割り付けを用いて,先行してODを実施する介入群と,その約5か月後にODを開始する遅延介入群に対象者を群分けする。各群に対して、それぞれ合計10セッションのODを実施する。介入群に対しては最初の5ヶ月間にODを実施し、対照群に対しては研究を開始しておよそ5ヶ月目からODを実施する。研究の全期間を通じて、介入群も対照群も、通常治療(個人精神療法と薬物療法)を受けることが想定されている。主要評価項目の調査は、介入群に対しては、OD開始直前(Pre),介入群の最終セッション終了時(Post1),最終セッション終了から約5ヶ月後(Post2)に行う.対照群に対しては,本研究への参加同意直後(Pre1),Pre1から約5ヶ月後,対照群へのOD開始直前(Pre2),最終セッション終了時(Post)に行う。本人と同席する家族などの参加者,ならびに担当医の同意を得た上で,ODの原則に準拠した対話ミーティングをZoomを用いて行う。研究担当者は2名でチームを構成し,研究対象者は本人と家族を含む関係者1名以上の参加のもとで,1回30-40分,2-3週に1回の頻度で全10回の対話ミーティングを行う。ミーティングの間隔は2〜3週程度とする。
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