研究課題/領域番号 |
21K03091
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
石田 真弓 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80636465)
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研究分担者 |
福島 久代 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20462757)
大西 秀樹 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30275028)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | がんゲノム医療 / 遺伝性腫瘍 / 遺伝カウンセリング |
研究実績の概要 |
がんゲノム医療は新たな治療を探る目的で、急速にその対象を広げている。しかし、その一方で、二次的所見によって明らかになる遺伝性腫瘍患者への対応や、継続的な支援体制は十分でない現状がある。 2019年6月には2つのがん遺伝子パネル検査が保険収載され、選択肢のひとつになりつつある。また、がんゲノム医療の体制も整備されつつあり、検査に関する患者の相談窓口の設置や、二次的所見として遺伝性腫瘍の可能性が考えられた場合には、遺伝学的な情報について遺伝カウンセラーをはじめとした専門家による情報提供と遺伝カウンセリングが行われる。昨今、がんゲノム医療への注目が高まり、遺伝子パネル検査や遺伝学的検査を受ける患者が増える一方で、いくつかの論文では患者側の理解について知識不足や不十分な認識を報告しており、その解決を図る実証的な研究はほとんど行われていない現状もある。自施設はがんゲノム医療拠点病院に指定され、大きな役割を担っており、現在も院内外で様々な活動が行われている。 本年度は昨年度に引き続き、これまでに行ったインタビュー研究の分析および論文化を進めている。さらに、現状把握のためのデータベース研究を計画し、収集項目についてディスカッションを重ねている。症例を多く集めることも必要だが、一つの事例を詳細に追うことの必要性も明らかになった。上記研究を進めながら、先行研究を十分に調べるなど研究の質と実施可能性を高めるよう努めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データベース研究も含めて順調に進んでいると考える。
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今後の研究の推進方策 |
統計解析に必要な症例数が集められない場合は、記述統計などの方法を検討する。そのために、研究分担者として統計学者を追加し、より正確な解析方法などを共に検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
介入研究を計画していたが、実施前にデータベース研究の実施を行った方が研究として効率が良く、さらには実施可能性が高まることが明らかになった。そのために次年度しようとして研究費を残すこととなった。さらに、データベース研究の必要性から、疫学統計の専門家を研究分担者に加えることとし、残金は研究者らと検討しながら、分担研究者の配分額やデータベース・統計解析ソフトの購入等に使用予定である。
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