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2021 年度 実施状況報告書

不眠症状からプレゼンティーズムを高精度で予測するスクリーニング基準の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K03101
研究機関福山大学

研究代表者

高野 裕太  福山大学, 人間文化学部, 助手 (80847814)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード不眠 / プレゼンティーズム / 認知行動療法 / 生産性
研究実績の概要

2021年度は二つの研究を実施した。第一に、睡眠問題に対する介入プログラムが生産性の低下(プレゼンティーズム)の改善に有効であるかどうかをシステマティックレビューで検討した。その結果、睡眠問題の一つである不眠症状に対しては、不眠に対する認知行動療法を提供することで、生産性の低下を改善させることができる可能性が示された。この結果は国際誌に公開済みである(Takano et al: BioPsychoSocial Medicine, 2021; 15: 21)。
不眠症状と並んで睡眠負債が生産性の低下に関連することが知られている。特に、日本は睡眠負債による経済損失額の割合が大きい。また、社会的な時間(出勤時間など)と個人の体内時計のズレ(ソーシャルジェットラグ)も健康問題と関連すると考えられている。そこで、第二の研究として、不眠症状と睡眠負債、ソーシャルジェットラグの睡眠問題の内、生産性の低下に最も強く関連している睡眠問題を検討した。その結果、睡眠負債、ソーシャルジェットラグと比べて不眠症状の方が生産性の低下に強く関連していることが明らかになった。この結果は、国際誌に投稿し、審査中である。
研究開始年度において、不眠症状に焦点を当てる意義を明確にできたこと、不眠に対する認知行動療法が生産性の低下の改善に有効である可能性を示すことができたことは、本研究の目的を達成すための滑り出したとして順調であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

システマティックレビューの結果が論文として公開されている。また、不眠症状に焦点を当てる意義を示す研究結果を得ることができ、その結果を論文として投稿し、審査中である。以上のことから、おおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

2021年度の研究成果として得られた結果を基盤として、スクリーニング基準作成のための理論的基盤を構築していく。2022年度に実施予定の研究については、研究倫理申請が承認されており、研究プロトコルの事前登録までは完了している。

次年度使用額が生じた理由

本研究の基盤となる研究の実施状況が良好であった。そのため、研究成果の公表を優先したためである。未使用額は研究データ収集および研究成果公表のために使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A systematic review of the effect of sleep interventions on presenteeism2021

    • 著者名/発表者名
      Takano Yuta、Iwano Suguru、Aoki Shuntaro、Nakano Norihito、Sakano Yuji
    • 雑誌名

      BioPsychoSocial Medicine

      巻: 15 ページ: -

    • DOI

      10.1186/s13030-021-00224-z

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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