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2022 年度 実施状況報告書

認知機能低下を予防するための効果的な介入方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K03137
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

渡辺 由美子  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (20425739)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード認知機能 / 認知症 / 前頭連合野 / 視床 / 経頭蓋電気刺激 / 長期増強 / 可塑性
研究実績の概要

日本では少子高齢化社会の進展に伴い、認知症の患者が増加しており大きな社会問題となっている。本研究では認知機能に関わる神経機構を明らかにするとともに、認知機能低下の予防及び認知機能の向上に役立つ介入方法とその作用機序を明らかにすることを目的として、生理学的、神経科学的な手法等を用いて多角的な検討を行う。
令和4年度は、これまでに得られたデータの解析と論文執筆を中心に研究を行った。具体的には、経頭蓋電気激などの刺激が脳の認知機能に関わる神経回路に与える影響に関して、神経活動の可塑的な変化に着目して解析したデータをもとに論文を作成した。陽極性の経頭蓋電気激を大脳皮質前頭前野に与えることで、記憶に関わる神経回路で長期増強様の可塑的な変化が見られることが明らかになった。
また、認知機能評価、特に記憶能力の評価に用いる行動課題の選定や計測のためのセットアップを行い、実際に複数の行動課題を用いて行動の計測を行った。
認知症等でみられる認知機能の低下には、生活習慣病などでみられる高血圧や、動脈硬化、睡眠の質の変化など様々な要因が関係することが明らかになってきている。そのため、関連する幅広い文献を調査し、介入方法の検討を行った。
今後は引き続き、認知機能低下の予防及び認知機能の向上に役立つ介入方法とその作用機序を明らかにするために、多角的な検討と研究の推進を行い、関連するデータの取得と解析などを中心に進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

取得したデータを解析し、論文としてまとめることができたため。

今後の研究の推進方策

今後は引き続き、認知機能に関わる神経機構を明らかにするため、そして認知機能低下の予防及び認知機能の向上に役立つ介入方法とその作用機序を明らかにするために、多角的な検討を行うとともに、研究を推進し、関連するデータの取得と解析など中心に進める。

次年度使用額が生じた理由

選定にあたり時間を要したため今年度は購入を見送った物品があったため、次年度使用額が生じた。次年度は研究に必要な物品の購入、研究情報収集、成果発表のための旅費、論文投稿費用などに使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Hippocampal-prefrontal long-term potentiation-like plasticity with transcranial direct current stimulation in rats2023

    • 著者名/発表者名
      Yumiko Watanabe, Shinnosuke Dezawa, Hiroyuki Takei, Kazuaki Nagasaka, Ichiro Takashima
    • 雑誌名

      Neurobiology of Learning and Memory

      巻: 201 ページ: 107750

    • DOI

      10.1016/j.nlm.2023.107750

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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