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2022 年度 実施状況報告書

局所関数等式の表現論的、幾何学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K03169
研究機関城西大学

研究代表者

小木曽 岳義  城西大学, 理学部, 教授 (20282296)

研究分担者 佐藤 文広  立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (20120884)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード局所関数等式 / 概均質ベクトル空間 / ゼータ超関数 / 双曲幾何 / クラスター代数 / F-多項式 / Markov数 / Lie環
研究実績の概要

局所関数等式を満たす多項式のペアを見つけることは整数論、表現論双方の分野で重要である。正則概均質ベクトル空間の非退化な相対不変多項式とその双対の概均質ベクトル空間の、同じ有理指標に対応する相対不変多項式のペアは局所関数等式を満たすことが佐藤幹夫氏、多変数の場合は佐藤文広氏により見つけられている。そのため, 今までの研究で,まだ明示的に概均質ベクトル空間の相対不変の形が分かっていないものについて,その明示的な構成を行うなどの研究を続けて来た. 具体的には,佐藤幹夫氏と木村達雄氏によって既約正則概均質ベクトル空間が分類され, その相対不変式が一部を除いて構成されていたが, その残りのうち40次元のカスピダル型のholonomy図形が最も複雑な空間の相対不変を明示的に写像の合成によって構成した.一方、2008年に佐藤文広氏と報告者(小木曽)の共同研究で、Clifford代数の表現から構成した4次形式Clifford Quartic formsは非概均質的多項式であるにも関わらず局所関数等式を満たすことが示されていて、Clifford Quartic formに付随する空間も分類されている.上記のことから局所関数等式を満たす多項式を概均質,非概均質を含む形で特徴付ける必要があり,それに向けての研究を多角形の双曲幾何, クラスター代数と関係する三角形分割についてそれをグラフと見た場合の3次多項式の研究を当初していたが, 途中から研究に中島秀斗氏が加わり, 中島秀斗氏のアイデアで, 多角形の三角形分割をさらに一般化した「三角形配置」に付随する3次多項式の概均質性の研究をおこない, 研究成果を論文arXiv:2210.10467にまとめた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

局所関数等式を満たす多項式を概均質,非概均質を含む形で特徴付ける必要があり,それに向けての研究を多角形の双曲幾何, クラスター代数と関係する三角形分割についてそれをグラフと見た場合の3次多項式の研究を当初していたが, 途中から研究に中島秀斗氏が加わり, 中島秀斗氏のアイデアで, 多角形の三角形分割をさらに一般化した「三角形配置」に付随する3次多項式の概均質性の研究をおこない, 研究成果を2022年度表現論シンポジウム概説講演で講演をし, 論文arXiv:2210.10467にまとめて発表している.

今後の研究の推進方策

今後三角形配置に関する3次多項式の研究として, 三角形配置に付随する3次斉次多項式が概均質的か非概均質的かをある程度判定しているが, 非概均質的多項式である場合にhomaloidal多項式である場合があり, その場合には局所関数等式を持つので, その判定をなんとか行いたいと考えている. 概均質性の判定法の手法は分かっているが、homaloidalityの判定法が未だ分かっておらず, それを明らかにしてhomaloidalityの判定も今後行っていきたい.また三角形配置の図形の形が概均質性に反映されているが,その理論的根拠を明らかにし, 幾何学的観点からの概均質性の考察につなげたい.

次年度使用額が生じた理由

COVID-19による渡航制限が少し緩やかになったものの, 未だ戦争などの影響により今までのように欧州や米国に行きにくくなったため海外で対面で行われる研究集会等がオンラインで行われるなどして海外渡航をする機会が減ったため。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件)

  • [学会発表] Two deformations of a Markov Equation and related topics2022

    • 著者名/発表者名
      Takeyoshi Kogiso
    • 学会等名
      Advanced on Cluster algebras 2023
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Prehomogeneous Vector spaces coming from Multivariate Resultants and Veronese embeddings2022

    • 著者名/発表者名
      小木曽岳義
    • 学会等名
      表現論ワークショップ
    • 招待講演
  • [学会発表] 連分数とその q-変形から見える数学2022

    • 著者名/発表者名
      小木曽岳義
    • 学会等名
      表現論シンポジウム概説講演
    • 招待講演
  • [学会発表] 縦の糸と横の糸が織りなす絡み目へのフリーズの応用2022

    • 著者名/発表者名
      小木曽岳義
    • 学会等名
      青山数理セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] Dodgson-Desanot-Jacobi identity と Fricke identity から 見えてくる数学とその q-変形2022

    • 著者名/発表者名
      小木曽岳義
    • 学会等名
      Toyama Workshop of Quantum groups and related topics
    • 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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