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2023 年度 実施状況報告書

正標数のDedekind和とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 21K03192
研究機関岡山理科大学

研究代表者

浜畑 芳紀  岡山理科大学, 理学部, 教授 (90260645)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード関数体 / Siegel関数 / 円分関数体 / 正規底
研究実績の概要

古典的なDedekind和は、エータ関数の対数の変換公式と関係している。1984年にE. Gekelerは関数体の場合にエータ関数を用いてSiegel関数を導入してその性質を調べた。2023年度は、関数体上のエータ関数について理解を深めるため、Siegel関数の保型関数としての性質を研究した。
古典的なジーゲル関数について、Ramanujanのデルタ関数の積公式に似た公式が知られている。研究代表者は、関数体上のデルタ関数の積公式を手がかりとして、関数体上のSiegel関数に対して積公式を確立した。次に、このSiegel関数と積公式を利用して、Drinfeld modular関数体のアーベルではないGalois拡大の普遍的な正規底を構成した。また、関数体のアーベル拡大の普遍的正規底についても研究を行い、円分関数体とその最大実部分体について、普遍的正規底を構成した。得られた結果は、J.K. Koo, D.H. Shin, D.S. Yoonらによる楕円modular関数体と円分体についての結果の関数体類似と考えることができる。
これらの結果は、``Normal bases for function fields"というタイトルで、オーストラリア数学会の雑誌 Bulletin of the Australian Mathematical Society にオンラインで発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

正標数のDedekind和と保型形式との関係について研究しているが、関数体上のSiegel関数を研究したことで、関数体上の保型関数について理解が深くなった。

今後の研究の推進方策

関数体上のエータ関数と関連する保型形式や保型関数に注意しながら、関数体上のDedekind和と保型形式との関係について研究を進めていきたい。
得られた結果は、国内外の研究集会や国際研究集会で研究発表を行う。その後、その結果を論文としてまとめて、数学の学術雑誌に発表する。

次年度使用額が生じた理由

いくつかの研究集会に参加する計画を立てていたが、大学の業務が入ってしまい、研究集会に参加するために支出する旅費を使わなかった。今年度は、数論関係の研究集会に参加するための旅費として研究費を使用したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Normal bases for function fields2024

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Hamahata
    • 雑誌名

      Bulletin of the Australian Mathematical Society

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1017/S0004972724000339

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] A reciprocity law in function fields2024

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Hamahata
    • 雑誌名

      Archiv der Mathematik

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1007/s00013-024-02006-9

    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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