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2021 年度 実施状況報告書

非線型可積分系と表現論 -再訪-

研究課題

研究課題/領域番号 21K03208
研究機関熊本大学

研究代表者

山田 裕史  熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 教授 (40192794)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードKdV方程式 / Q函数 / ヴィラソロ代数
研究実績の概要

相変わらずKdV 方程式系や変形KdV方程式系の広田表示について調べている.佐藤幹夫氏が1980年にこれに関する日本語の論説を書き(数理研講究録所収)計算結果 を表にしているが,その意味が最近になってようやく少しわかってきたところである.シューア函数やシューアのQ函数の恒等式が関係している.水川裕司氏によ る定式化に関連してシューア函数の恒等式かが登場するが,その証明も仕上げなければいけない.さらに対称群の p=2 のモジュラー表現論が本質的に関係しているらしい兆候が見られるので,その方向も現在模索中である.ヴィラソロ代数のフォック表現に関して面白い恒等式を見つけたので,青影一哉氏,新川恵理子氏 と共著論文を2編書いた.KdV とうまく関係付けられそうな気がするが;予断は禁物である.ヴィラソロ作用素とプリュッカー関係式は私の若い頃からの研究のモチべーションである.分割の単因子に関して千吉良直紀氏と共著論文を書いたが,まだ出版に至ってはいない.易しい初等整数論でありながら対称群の表現論の深い ところと繋がっている ような気配がある.レフェリーがいかなる判断を下すのか興味津々である.様々な一般化が可能であるはずでもう少し詳しく追求してみても面白いかなと思っている.
2017年度に採択された研究課題 17K05180 とは内容的に継続している.17K05180 の期間が延長されているので結果的に同内容の研究課題が2つ走っていることになる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

息の長い研究課題であり,以前の課題の期間後に本基金を申請している.コロナ禍でなかなか基金を使っての出張もできず以前の課題の延長をも続けている次第である.もちろん進展がないわけではなく,ヴィラソロ代数との関連もだんだんん明らかになって来ている.「おおむね順調」と言って 構わないと思う.

今後の研究の推進方策

視点を少し変えてヴィラソロ代数,およびその部分リー環を前面に出していこうと考えている.無限次元リー環の活躍する数学という側面を追求していきたい.

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍で思うように出張し研究打合せができず,執行ができなかった.また17年度採択の研究課題が期間延長でまだ使える状態にあり,2021年度は主にそちらの基金を使用したので
本研究課題の基金の使用は控えられた形になっている.次年度は予定通り執行したい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Virasoro action on the Q-functions2021

    • 著者名/発表者名
      Kazuya Aokage, Eriko Shinkawa and Hiro-Fumi Yamada
    • 雑誌名

      Symmetry, Integrability and Geometry

      巻: 17 ページ: 12 pages

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] KdV方程式系の広田表示2021

    • 著者名/発表者名
      西山雄太,山田裕史
    • 学会等名
      日本数学会九州支部例会

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公開日: 2022-12-28  

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