希薄なキャリア密度の層状磁性半導体CeTe2-xSbx単結晶を合成し、2Kにおける電気抵抗率が磁場方向(0.4テスラ以上)に対して4桁程度の巨大な異方性を示すことを発見した。さらに、キャリア密度を希薄な領域から6桁にわたって変化させた単結晶を合成して磁気抵抗効果の大きさを比較することにより、キャリア密度が10^18cm-3以下の希薄な状況下では層間方向の磁場中で2桁超の電気抵抗率の減少を観測した。この電気抵抗率の変化は磁化の発達に伴うものであり、強制強磁性状態に達するまで減少する。これらの結果から、本物質における巨大な磁気抵抗効果は磁気ポーラロンの移動度の変化を起源とすることが明らかとなった。
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