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2023 年度 研究成果報告書

複数EC高調波による加熱電流駆動で生成される高エネルギー電子の制動放射計測

研究課題

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研究課題/領域番号 21K03510
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分14020:核融合学関連
研究機関九州大学

研究代表者

恩地 拓己  九州大学, 応用力学研究所, 助教 (00727216)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード球状トカマク / 電子サイクロトロン加熱 / 制動放射
研究成果の概要

球状トカマクではトロイダル磁場の勾配が強く,特定の周波数を選択することで,複数の電子サイクロトロン(EC)高調波共鳴層がプラズマ閉じ込め領域に共存する状態を作り出せる.相対論ドップラー効果によって広いプラズマ領域で数十keVを超える高エネルギー電子にEC波が高調波共鳴してプラズマ電流駆動が起きる.本研究では高エネルギー電子の振る舞いを理解するために制動放射の空間分布を観測できる硬X線二次元観測システムを開発した.球状トカマク装置QUESTにおける実験では電流を担う方向に運動する電子に起因する制動放射X線空間分布が観測された.また高いエネルギーの捕捉電子に起因するリミタ部からの放射も観測された.

自由記述の分野

核融合学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年発展が顕著な二次元X線検出器(検出エネルギー200 keV以下)を導入し,球状トカマクに適用して観測データを得た.特に電流を担う高エネルギー電子群によるX線の空間分布観測は新規性があると考えられる.金属構造に対する高エネルギー電子の衝突による放射強度が高く,またプラズマ内部からの制度放射と重なって検出されるため,X線空間分布計測の難易度が高いことが実験的に明らかになった.これらの結果は今後の計測器開発に重要な知見であると考えられる.

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公開日: 2025-01-30  

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