フェムト秒レーザー誘起気相プラズマ反応の最適制御を目指し,機械学習の中でも強レーザー場における選択的結合切断において成果を挙げている遺伝的アルゴリズムを採用しレーザー波形最適制御システムの構築を行った。フェムト秒レーザー光の波長成分ごとの位相を遺伝情報と見なし,分子の生成量を直接反映するプラズマ発光強度をレーザー波形最適化の指標として用いた。空気中レーザープラズマを対象とした実験において,40世代目以降においてレーザー光のパルス幅が最も短い場合と比較して大きな発光強度が得られた。このことは,気相プラズマ反応の最適制御に成功したことを示している。
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