研究課題/領域番号 |
21K03618
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
中西 裕之 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (90419846)
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研究分担者 |
小林 秀行 国立天文台, 水沢VLBI観測所, 特任教授 (20211906)
藤澤 健太 山口大学, 時間学研究所, 教授 (70311181)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 銀河 / 電波 / FPGA / デジタル / 干渉計 / 磁場 |
研究実績の概要 |
本研究課題の目標は、(1) 山口大学電波望遠鏡に偏波観測モードを実装することと、(2)銀河の磁場ベクトルマップを作成すること、により銀河の大局的磁場構造の起源を解明することである。 我々は、国際連携 CASPER(Collaboration for Astronomy Signal Processing and Electronics Research)で開発されたFPGA(Field Programable Gate Array)ボードであるROACH2 (Reconfigurable Open Architecture Computing Hardware 2)ボードを用いて偏波観測用デジタル回路の開発を進め、ストークスパラメータI、Q、Uが取得できる観測システムを開発した。2023年9月27日(水)・28日(木)にKDDI 山口衛星通信所に装置を持ち込み、試験観測を行った。 また、我々は「磁場ベクトルマップ作成法」を独自に開発し(Nakanishi et al. 2019)銀河の磁場ベクトルマップを作成することを可能にした。これまでは、Rotation Measure (RM)の値のみで銀河の大局的磁場構造が調べられてきたため、研究者によって磁場構造のモード数の解釈が異なることが、しばしばであったが、磁場ベクトルマップを作成することによって、磁場構造を半径ごとに明確に決定できるようになった。本研究では渦巻銀河NGC4254について磁場構造を調査し、m=2の磁場構造が卓越しており、四重対称渦状型(QSS:Quadri- Symmetric Spiral)であることが分かった。この結果を、2024年2月16・17日に東京都三鷹市で開催の国際研究会"40 Years Evolution of Radio Interferometry in Japan"で報告した。
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