我が国の科学衛星「あすか」および「すざく」などで取得された、マグネター天体の公開データの解析を続けた結果、7個のマグネターにおいて、自転パルスがその自転周期より4桁も長い周期で位相変調されていることを突き止めた。これは内部に潜む10の16乗ガウスのトロイダル磁場により、星がわずかに縦長に変形し、自由歳差運動が起きた結果と解釈される。7天体で推定されたトロイダル磁場の強度を、それらの双極子磁場の強度で割ったところ、その比が年齢とともに増加することを発見した。これは双極子磁場に比べ、トロイダル磁場がより長く保持されることを意味し、マグネターの末裔とおぼしき何種類かの中性子星の存在をよく説明できる。
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