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2023 年度 実績報告書

ミリ波サブミリ波帯における超広帯域円偏波分離器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K03629
研究機関大阪公立大学

研究代表者

小川 英夫  大阪公立大学, 大学院理学研究科, 客員教授 (20022717)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード円偏波 / 広帯域 / 電波天文学 / 導波管
研究実績の概要

本年度では昨年度に引き続き、円偏波分離器としての特性評価を進めた。円偏波分離器を構成する位相遅延器および直交偏波分離器を単体で測定する際に、測定用の導波管変換を使用しており、導波管変換の反射の影響で回路単体の反射特性を測定することがこれまで難しかった。導波管変換の影響をなくすために、変換のみの散乱行列の抽出を行い、回路単体の特性を得ることに成功した。位相遅延器はほとんど設計をトレースする結果が得られている。直交偏波分離器では、一部設計よりも反射損失が劣化しているが、大部分で設計をトレースしており、設計に近い回路が製造されていることを確認できた。
昨年度の測定の不確かさの原因であった正方形導波管を省いて円偏波分離器の測定を進めたが、接続に難しさがあり正確な測定が不可であった。正方形導波管の特性改善を目指して、正方形導波管の再製作を進めたが、本年度内での測定が実施できず、来年度に測定を進める予定である。
また、本円偏波分離器を用いて、受信機として評価するための準備を進めた。具体的には210-375 GHz帯の超伝導ミキサを測定する系の構築を進めており、測定系の構築が完了後に円偏波分離器を組み合わせた雑音評価を進める予定である。
加えて、本研究課題で達成した広帯域円偏波分離器の技術を他の周波数帯へ応用し始めている。特に、70-116 GHz帯に焦点を当て、回路の設計・改良・測定を進めている。並行して、広帯域円偏波分離器の原理確認用に製造した試作器の70-116GHz帯円偏波分離器の望遠鏡搭載を進めており、すでに天体観測を開始している。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] ブラックホール解明に向けた86GHz帯低雑音受信機の開発2023

    • 著者名/発表者名
      亀山晃
    • 学会等名
      日本天文学会2023年秋季年会
  • [学会発表] 86GHz帯常温受信機を搭載したVERA水沢局での試験観測と性能評価2023

    • 著者名/発表者名
      近藤奨紀
    • 学会等名
      日本天文学会2023年秋季年会
  • [学会発表] VERA20m望遠鏡水沢局に搭載した86 GHz帯受信機を用いた試験観測2023

    • 著者名/発表者名
      亀山晃
    • 学会等名
      第24回ミリ波サブミリ波受信機ワークショップ 2023年度理研-NICT合同テラヘルツワークショップ
  • [学会発表] VERA 86 GHz化に向けた水沢局での常温受信機試験2023

    • 著者名/発表者名
      近藤奨紀
    • 学会等名
      2023年VLBI懇親会シンポジウム
  • [学会発表] ブラックホール解明に向けた86GHz帯低雑音受信機の開発2023

    • 著者名/発表者名
      亀山晃
    • 学会等名
      2023年VLBI懇親会シンポジウム
  • [学会発表] Development of 86 GHz low noise receiver system at VERA2023

    • 著者名/発表者名
      Akira Kameyama
    • 学会等名
      The 14th East Asian VLBI Workshop
    • 国際学会
  • [学会発表] 3Dプリンターによる6.5 - 12.5 GHz 帯直交偏波分離器製作の考察2023

    • 著者名/発表者名
      孫赫陽
    • 学会等名
      日本天文学会2023年秋季年会
  • [学会発表] Development of a wideband multi-channel receiver for simultaneous observations in 230 and 345 GHz bands with dual-polarization2023

    • 著者名/発表者名
      Sho Masui
    • 学会等名
      URSI GASS 2023
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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