研究課題
基盤研究(C)
ミリ波サブミリ波帯における広帯域な円偏波分離器の設計開発を進めた。 広帯域円偏波分離器を実現するためには、直交する直線偏波間の位相差を90度に遅延させる位相遅延器の広帯域化が重要であった。我々は、複数の導波管回路の位相遅延特性を組み合わせることで、広帯域化を妨げていた周波数依存性を打ち消し、広帯域で90度に近い位相遅延特性を実現することに成功した。210-365 GHz帯で試作した回路は、おおよそ設計と一致する傾向が示されており、今後のブラックホール観測への応用を目指している。
電波天文
本研究では、210-365 GHz帯における広帯域円偏波分離器の開発を行った。円偏波分離器を構成する位相遅延器と直交偏波分離器それぞれを広帯域に設計・測定し、それぞれを組み合わせた円偏波分離器として測定した。結果として、おおよそ設計と一致するような良好な結果が得られており、ブラックホール観測を含む次世代のミリ波サブミリ波帯の超長基線電波干渉法への応用が期待できる。