高温高圧下で超イオン伝導体になることが予想されているCaF2の12 GPa、700℃までの相関係をX線回折実験によって決定した。室温下において、フローライト構造のα相からコチュナイト構造のγ相への相転移を8.7 GPaで観測した。また、このα-γ相転移を6.4 GPa、400℃で観測し、この相転移は温度に対して負の圧力依存性を持つことを明らかにした。4.5 GPa、1500℃で得られたXRDパターンは、部分的なアモルファス化を示唆する試料由来の回折ピーク強度の著しい低下と、バックグラウンドの上昇を示した。この構造変化は、フッ素イオンの格子間拡散によってもたらされている可能性が考えられる。
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