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2021 年度 実施状況報告書

断続切削時における超高圧クーラント活用による工具刃先冷却効果と放熱型工具の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K03787
研究機関東京大学

研究代表者

臼杵 年  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (10176670)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードエンドミル加工 / 超高圧クーラント / 放熱型工具 / チタン合金 / 超耐熱合金
研究実績の概要

超高圧クーラント用エンドミルについて逃げ面給油が可能なエンドミルの試作を行った。当初予定したクーラント吐出口を別ブロックとしてエンドミル本体に取り付ける方式は、取り付けビスを大きくできない(取り付け空間が狭い)ために固定強度が不足する懸念を生じた。そのためエンドミル本体にクーラント供給穴を形成する方式に変更した。また実用化を考慮してスローアウェイ型のエンドミルとした。エンドミルを設計するに当たり、流体解析ソフトを利用して吐出口ノズルの設置角度の最適化を液相率、流速を評価指標として、角度を変更したシミュレーションを実施して行った。完成した形状にAM法による造形を行い、熱処理、仕上げ加工を行って、試作品を完成させた。またサイドスルーホルダーの製作が無理ということでセンタースルー方式で実験を実施した。
試作したエンドミルを用いた切削試験は、加工条件、被削材Ti6Al4V、V=200m/min、f=0.1mm/tooth、ae=0.8mm、ap=4mmにて、給油圧:3,7,14,20MPa、給油方向:すくい面、逃げ面、すくい+逃げ面、比較としてドライおよび外部給油の摩耗データー取得を行った。現在データーの整理・分析を行っているところであるが、ドライに比べ工具刃先の部位により傾向がことなるが、最も摩耗が大きくなるコーナー部では圧力に伴って摩耗減少傾向にあるが、側面切れ刃は、圧力に関係なく湿式時にほぼ一定もしくはある圧力で最小を示し、以降増加傾向になることがわかった。
さらにグラフェンシートもテストしたが、接着強度に問題があり、改善策を検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

エンドミル試作に時間がかかったこと、およびコロナの影響で実験に後れを生じた。

今後の研究の推進方策

切削加工実験結果の整理と解析を進める。併せて2色放射温度計による工具逃げ面表面温度の測定と切削抵抗の測定を行い、切削状態の把握を行う。また熱流体解析も平行して行い、クーラント流速と工具刃先温度の関係を検討する。高熱伝導材料については、グラフェンシートの接着法の改善および高熱伝導コーティング材料の検討を進めていく

次年度使用額が生じた理由

油剤の浸透状況、工具表面と被削材料凝着物境界面での付着状況の分析が遅れた結果、次年度繰り越しが発生した。現在分析を依頼実施している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] A Study on Prototype of End Mill for Ultra-High Pressure Coolant Supplying from Flank Surface Side Using Fluid Simulation2022

    • 著者名/発表者名
      Jingtian Mao, Hiroshi Usuki, Sho Morita, Chikara Morigo, Yusuke Morigo and Shinji Yukinari
    • 学会等名
      IC3MT(International Conference on Machining, Materials and Mechanical Technologies)
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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