金属に電流を流しながら塑性変形させると変形抵抗が低減する電気塑性効果が報告されている.電気塑性効果の発生有無について,変形中の電流密度変化が小さい丸棒のねじり試験によって検討した.水冷を用いた電流印加ねじり試験機を構築し,アルミニウム,銅およびチタン棒材のねじり試験を行った.アルミニウム,銅においては温度上昇のない試験が達成され,電流印加による変形抵抗の変化は生じなかった.チタン合金においては,ジュール発熱による温度上昇が生じたが,温度影響を踏まえて電流印加ありとなしを比較した結果,チタン合金で生じる変形抵抗の減少はジュール発熱による温度上昇が主な要因であることが示された.
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