研究課題
基盤研究(C)
本研究では、玉軸受と磁気軸受で支持される複合型主軸に組み込まれた渦電流センサにより小径エンドミル先端部のたわみ量の高精度な推定を目的としている。軸方向の切込み深さを直線的に増加させる切削実験を行い、ケイ素鋼板を取り付けたツールホルダ下端部の変位を渦電流センサにより工具先端の変位量を推定する手法について検証を行った。切削では、送り方向の加工誤差は、ダウンカットとアップカット共に垂直方向の切削抵抗と定性的にほぼ一致する傾向が見られた。
切削加工学
主軸系に通常の転がり軸受を用いたマシニングセンタを用い、電磁力によりエンドミル先端を制御し、さらにラジアル磁気軸受に取り付けた変位センサによりエンドミル先端の振動変位を推定しようとする研究はこれまでにない。また一つの装置で加工能率と加工精度の向上が可能な装置の開発を目指す研究もこれまでにない。さらに磁気軸受を用いた場合よりも装置は簡素なため、提案している制御システムを組み込んだツーリングシステムの実用化が期待できる。