対象物の力学に関する直感的な判断力を力学的感性と呼び,この能力が構造合理性の実現にどのように活かされているのかを明らかにしようとする試みがある.ここでは,初学者が習得するレベルの直感的に力の流れを想起する能力を想定し,その能力を深層学習によって得られるネットワークで再現した.位相最適化形状を力の流れの表現ととらえ,様々な構造境界条件のもとで定まる形状を変分オートエンコーダで学習することで,これらの形状が低次元の潜在変数空間で再構成できることを示した.また,得られたネットワークはその内部に力学的モデルを持たないにもかかわらず,構造境界条件から形状への写像を表現していることを確認した.
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