研究実績の概要 |
Makuta et al.(Honda, A. et al., Fabrication of Silica-Covered Erythritol Microcapsules for Thermal Storage, Experimental Mechanics, 21, 150 (2021).)は,シリカ膜に覆われたエリスリトール蓄熱マイクロカプセルを開発した.本研究では,幕田らの研究グループが開発したエリスリトール蓄熱マイクロカプセルをシリコーンオイル(KF-96-100cs, 信越化学工業)に分散させた分散液の放熱特性と有効粘度特性について実験的に検討した. 放熱特性に関しては,KF-96-100csシリコーンオイルに分散させたエリスリトール蓄熱マイクロカプセル分散液の過冷却解除による放熱に基づいた分散液の温度上昇が水熱量計を用いた実験において観察された.本測定(質量分率15%,過冷却解除条件 スターラー回転数900 rpm)において見積もられたコア材であるエリスリトールの放熱量は,130℃で10分間蓄熱したとき124 J/g,130℃で20分間蓄熱したとき128 J/gであることがわかった. 有効粘度特性に関しては,質量分率15%のエリスリトール蓄熱マイクロカプセル分散液(分散媒 KF-96-100cs, 信越化学工業)の有効粘度を音叉振動式粘度計により測定した結果,室温において161.2 mPa・sであることがわかった. 一方,質量分率15%のエリスリトール蓄熱マイクロカプセル分散液(分散媒 KF-96-100cs, 信越化学工業)の有効粘度を回転粘度計により測定した結果,室温において214.1 mPa・sであることがわかった.
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