本研究では当初の計画を若干変更し,対象を二酸化炭素希釈メタン空気の旋回対向噴流三重火炎および水素空気の旋回対向噴流拡散火炎に変更した.そして前者の希釈消炎限界と後者のNOx排出特性を実験的に調べるとともに,詳細反応数値計算によりそれらのメカニズムを調べた.その結果,二酸化炭素希釈メタンの旋回対向噴流三重火炎は希釈に対する耐消炎性が大きく向上し,一元的火炎伝播における希釈可燃限界ギリギリの希釈率まで安定に燃焼すること,水素空気旋回対向噴流拡散火炎においては燃料噴射管出口のすぐ外側に既燃ガスの逆流領域が形成されるため,比較的低い全体当量比においてNOxの生成が大きく抑制されることが明らかになった.
|