本研究の目的は,勾配法と局所体積平均理論の連成により放熱量を高める多孔質体のデザイン手法を確立することである.放熱媒体を想定したSC構造体,FCC構造体,FCCSC構造体,BCC構造体,BCCSC構造体の3次元周期構造多孔質体に注目した形状改善を行った.その結果,全ての構造体において伝熱量の増加を達成することができ,多孔質構造体の巨視的モデル定数の計測およびデータベース化を行った.さらに,変形前後の構造体において伝熱要素解析を実施したところ,構造体と放熱量の定量的な関係を明らかにした.本研究では,目的関数を放熱量から散逸エネルギーと放熱量の2つからなる多目的関数に変更する発展的な改良も行った.
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