研究課題
基盤研究(C)
本研究では、シリコンエッチング技術を用いて高密度マイクロ流路ネットワークを統合した集積熱制御デバイスの開発と高性能化のために必要な要素技術開発を行った。感温性蛍光粒子(TSP)を用いた可視化計測では、流動沸騰の気泡成長やドライパッチに伴う熱伝達率分布の変化を高い時空間分解能で観察することに成功した。また、自然界の超撥水表面を模倣したナノ・マイクロ階層構造を伝熱面に適用することで、凝縮液滴の成長および自発ジャンプの促進効果を確認することができた。
熱工学
本研究は、シリコンエッチング技術とナノ・マイクロ構造を用いて、効率的な熱制御デバイスの開発を行った。学術的意義としては、沸騰および凝縮現象のメカニズム解明に寄与する基盤的技術として可視化計測と伝熱促進のための微細加工技術の開発を行い、熱伝達率の向上を実証した。社会的意義としては、今後課題となる高性能電子機器の冷却効率向上に寄与し、省エネルギー化と機器寿命の延長への貢献が期待される。