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2023 年度 実績報告書

磁性カーボンナノ粒子の光発熱効果を利用した高効率 PCR 法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K03921
研究機関東洋大学

研究代表者

森本 久雄  東洋大学, 理工学部, 教授 (00385957)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードPCR / ナノ粒子 / 光発熱効果
研究実績の概要

2021 年度に構築した実験システムを用いて 2 段階および 3 段階 PCR を行い,詳細な解析を行った.2 段階 PCR の実験では,標的 DNA の増幅に成功しかつプロセス時間の短縮に成功した.ただし熱サイクルの回数を同一(25 回)にして従来法(サーマルサイクラーを用いた PCR)と増幅量を比較すると本手法の方が少なかった.しかしながら本手法でサイクル数を 1 回増やしたとすると理論的に予想される標的 DNA の増幅量は従来法とほぼ同等となり,その分プロセス時間は長くなるものの従来法に比べて依然として短い.すなわち本手法の 2 段階 PCR によって従来法に比べてより短いプロセス時間で同等の増幅量を得ることが可能である考えられる.また,3 段階 PCR に関しても標的 DNA の増幅に成功しかつ従来法に比べプロセス時間の短縮に成功した.ただし熱サイクルの回数を 25 回として本手法と従来法を比較すると,増幅量は従来法に比べて少なかった.しかしながら前述の 2 段階 PCR と同様にサイクル数を 1 回増やした場合について理論的に解析すると,本手法の方が増幅量は多くなりかつプロセス時間は依然として短い.このように 3 段階 PCR に関しては,本手法によってより短いプロセス時間でより多い増幅量が得られるものと考えられる.一方,副産物の生成量に関しては 3 段階 PCR において従来法に比べて明確な差がみられた.本手法では,標的 DNA に比べてより短いサイズの副産物の生成量が従来法に比べて少なく,標的 DNA 量 と副産物生成量の比を比較すると,本手法の方が従来法に比べて高い値を示した.本手法における副産物量の減少は,熱サイクルの迅速化に起因しているものと考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Development of a PCR method utilizing the photothermal effect of magnetic carbon nanoparticles2023

    • 著者名/発表者名
      Y. Oyoshi, M. Suzuki, T. Maekawa and H. Morimoto
    • 学会等名
      21st International Symposium on Applied Electromagnetics and Mechanics (ISEM 2023)
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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