研究課題/領域番号 |
21K03965
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
武居 直行 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (70324803)
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研究分担者 |
望山 洋 筑波大学, システム情報系, 教授 (40303333)
山田 篤史 滋賀医科大学, 医学部, 特任准教授 (40534334)
藤本 英雄 東京都立大学, システムデザイン研究科, 特任教授 (60024345)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ロボット / 機構 / 跳躍 / 飛行 |
研究実績の概要 |
ロボットにおける運動性能やマニピュレーション技術が日夜進歩している.特に,Biologically Inspired Roboticsと呼ばれている分野の発展は目覚ましく,動物並みの高い運動性能を備え,技術的完成度の高いロボットが数多く開発されている.しかし,移動・跳躍・遊泳・飛行をそれぞれ単独で実現されているものが多く,これらを両立した研究は数少ない.そこで本研究では,それらを複合し,自然環境で頑健に動作し,スズメやカラスなどの鳥やネズミやメダカなどの小動物に見られる俊敏さや器用さという運動機能のロボットによる実現を目指してきた. 上記の運動を実現するに,いくつかの要素技術を開発し,特性を把握してきた.まず,羽ばたいて離陸したり,跳躍したりするために,軽量で高出力可能なアクチュエータ・減速機を開発した.また,離陸後に安定した水平飛行への移行や滑空飛行を行うために,翼による推力発生位置と重心位置のバランスを考慮してロボット機体を製作した.その機体により,羽ばたきをしない無動力状態で,手投げの滑空飛行が可能であることを確認した.一方,羽ばたきにはさまざまなパターンが考えられるが,離陸推力が最大となる羽ばたきパターンは明らかではなかった.詳細な実験データを積み重ね,正弦波に近いパターンが最も適していることを明らかにした.離陸の羽ばたき時に地面への接触を回避するために,離陸前に跳躍するための跳躍機構を搭載し,その有効性を示した.今後,多様な飛行形態を実現する上で,翼に働く環境作用力を検知できる力センシング可能な翼の開発を行った. これらの成果は国内外の学会および学術雑誌において発表した.また,最終年度の成果は今後発表予定である.
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