寒冷地における電気自動車では,リチウムイオンバッテリ(LIB)の特性劣化を防止するための加熱が不可欠である。高効率の手法として,交流内部加熱手法が注目を集めている。しかし,インバータが別途必要となるためシステムが複雑化する。また,三角波や正弦波電流による従来の交流内部加熱手法では,低い電流実効値による長い加熱時間が課題となる。 本研究では,電気自動車に既存する電力変換器を利用した交流内部加熱手法を開発した。試作回路を用いた実機検証により、本来の電力変換機能に加えて、バッテリを-10度程度から0度まで数分程度で加熱できることを実証した。
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