電気機器用鉄心材料は,交番及び回転磁束下で磁化されるとともに,励磁方向で磁化のしやすさが異なる磁気異方性を有しており,これらの磁気現象を考慮した電気機器設計を行う必要がある。本研究課題では,鉄心材料の透磁率テンソルの解明及びそのモデル化を行い,さらに透磁率テンソルを考慮した電気機器の電磁界解析技術の開発に取り組んだ。まず,四方向による鉄心材料の磁気特性評価システムを開発した。次に,開発したシステムを用いて交番及び回転磁束下におけるテンソル磁気特性を測定し,各種磁束条件における透磁率テンソルの挙動を明らかにした。最後に,透磁率テンソルを考慮した電気機器の解析を行い,解析結果の妥当性を示した。
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