CuInGaSe2半導体を使用したCIGS系太陽電池のエネルギー変換効率を向上させる方法の一つとしてタンデム型太陽電池の開発が期待されている。しかし、CIGS以外に光吸収層として使用する半導体材料は未定である。本研究では上部の光吸収層として新たにCuxAg1-xGaS2(CAGS)半導体を提案したが、CAGS半導体に関する研究はあまり行われておらず、エネルギーバンド構造をはじめ多くの基礎物性がわかっていない。CAGS半導体及び関連するI-III-VI族半導体結晶を育成し基礎電子物性を調べた本研究は、新規太陽電池開発において、また半導体電子物性の学術分野においても意義があると考えられる。
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