発光特性の向上と新たな機能付加を目的とした新しいタイプの発光材料構造として提案した、バンドギャップ(Eg)の大きな半導体中にEgの小さいナノ粒子を分散させたナノ粒子分散半導体薄膜を、ミスト化学気相法をベースとした単一プロセスにより作製することを目指し、その実現が可能であることを実証することを目的に行われた研究である。具体的には、粒径が約20 nmのZnO粒子をGa2O3または(Zn,Mg)Oに分散させた薄膜の作製に達成した。試料はZnO粒子由来の発光を示し、ZnO粒子へのキャリア閉じ込めが生じていることを示すと共に、次段階の粒子サイズの制御による量子効果の発現に期待がもたれる。
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