マイクロ波加熱は、近年では食品加熱のみならず有機合成、無機材料焼結、バイオマスからの成分抽出、殺菌・無害化、がん治療(ハイパーサーミア)など多様な分野で利用されている。ところが、マイクロ波加熱応用研究が多様化・先進化する一方で、マイクロ波加熱装置自体は十分な発展がなされてきたとは言い難い。本研究課題では、既存のマイクロ波加熱技術からの脱却を目指した開放系マイクロ波加熱を提案し、開放系マイクロ波加熱の原理的な多次元拡張に成功した。この研究成果は、既存マイクロ波加熱技術の欠点の一つである加熱ムラを克服することができ、学術的意義や社会的意義は非常に大きい。
|