研究課題/領域番号 |
21K04266
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
野々山 栄人 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (00624842)
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研究分担者 |
宮田 喜壽 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 教授 (20532790)
多田 毅 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 教授 (50535490)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 地盤工学 / 洋上風力発電 / 可視化 / 数値解析 |
研究実績の概要 |
本研究は,風力や波力を主とし,自重を従とする組合せ変動作用を受ける洋上風力発電構造物を対象に,構造物基礎の支持力特性を実験的に明らかにし,数値解析手法を確立して基礎の耐久性能の評価法の構築を目的として,1)透明土を用いた組合せ変動作用下での地盤・水理模型実験により,地盤,流体,支持構造物の動的挙動の三次元トライブリッド可視化手法の確立,2)基礎の安定・変形メカニズムの解明,3)地盤-流体-支持構造物系の動的相互作用計算可能な多連成メッシュレス解析手法の確立を目指す.以下に成果の概要を説明する. 令和3年度は,ラポナイト粒子と水を混合した透明試料(ラポナイト粘土)の模型実験への適用性とその材料特性について検討した.粒子濃度が異なる供試体の透明度を定量的に明らかにし,一般的な地盤模型実験に十分適用可能であることを確認した.また,物理試験を実施し,一般的な土質試料を対象とした物理試験が適用可能であり,液性限界は一般的な粘土と比べると大きい結果が得られた.強度特性として,粒子濃度を変えた一軸圧縮試験を実施し,粒子濃度が高い時ほど強度及び剛性が増加する傾向が得られた.圧密特性としては,一般的な粘土と同様に過圧密領域から正規圧密領域へ移行する挙動を示し,その圧縮性は比較的高く,粒子濃度が高い時ほど,若干ではあるが,圧密降伏応力が大きくなる傾向が見られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度は,透明土の模型実験への適用性と材料特性の把握に重点を置き,各種実験・室内試験を実施し,その特性を明かにできたことからも,概ね順調に進展していると判断できる.
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は,令和3年度に得られた知見を基にして,本申請課題の目的である組合せ変動作用を受ける基礎構造物の支持力特性を明かにするために,組合せ変動作用時の基礎およびその周辺地盤の変形挙動に着目した模型可視化実験を実施する.可視化結果に基づいて組合せ変動作用時の基礎の安定・変形メカニズムを明らかにする.
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由として,備品として計算機を計上していたが,科研費で支払う必要がなくなったため,使用計画と使用額に差が生じた.今後は,その分を模型実験の材料や試験装置の拡張費に充てることを計画している.
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