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2021 年度 実施状況報告書

立地とアクセシビリティの評価による地方中小都市のコンパクト化の進度の分析

研究課題

研究課題/領域番号 21K04302
研究機関鳥取大学

研究代表者

福山 敬  鳥取大学, 工学研究科, 教授 (30273882)

研究分担者 榊原 弘之  山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (90304493)
大平 悠季  東京都立大学, 都市環境科学研究科, 助教 (60777994)
細江 美欧  鳥取大学, 工学研究科, 助教 (00907777)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードコンパクトシティ
研究実績の概要

研究初年度である今年度は,国勢調査データを用いて,鳥取市都市生活圏の住民立地の推移をGISによる可視化により把握した.そして,各生活拠点地域のアクセス性を計測・評価した.その際,対象地域の日常的な移動の大きな部分を自家用車利用が占めている実情等を鑑み,道路ネットワークの利用を想定した道路時間距離を用いてアクセス性を評価した.
より詳細には,各地域における道路時間距離ウェーバー点(住民の総移動距離が最小となる時点)を算出し,それぞれの道路時間距離ウェーバー点から対象地域圏全体の道路時間距離ウェーバー点までの平均時間距離を集計することで,地域ごとにアクセス性を計測した.平成22年から平成27年にかけて各地域から対象地域圏全体のウェーバー点への平均道路時間距離が短くなっていることから,対象地域圏全体がアクセス性向上の傾向にあることが明らかとなった.
次に,平均時間距離を各地域の人口で偏微分した際の偏微分係数の符号に基づき,対象地域圏内の各地域を住民増加による「アクセス性向上地域」と「アクセス性低下地域」とに分類した.その結果,平成22年においては,旧鳥取市・旧河原町・旧国府町が,平成27年においては,旧鳥取市・旧河原町が各時点の「アクセス性向上地域」であることが確認できた.
対象地域圏全体がコンパクト化の傾向にあるものの,対象地域圏内には,「アクセス性向上地域」と「アクセス性低下地域」が存在する.このような情報は,必ずしも都市機能の拠点集積や拠点間交通ネットワーク強化が十分でないことが指摘されはじめつつある「コンパクト・プラス・ネットワーク」を掲げた多くの地方生活圏の今後の都市構造の再検討(たとえば,拠点やネットワーク方法の見直し)や都市政策の策定(たとえば,立地誘導地域の設定)の際の参考になりうるものと考える.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍により,現地訪問を伴う調査研究や対面打合せが予定通り行えなかった分,進捗が若干遅れている.

今後の研究の推進方策

当初の計画内容とともに,ウォーカブル・シティ施策など最新の我が国の都市政策動向も加味し研究を推進していく予定である.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の拡大により,現地調査,対面による研究打合せや研究発表が行えなかったため(オンライン実施で代替).

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Measuring Compactness of Residence in Japanese Local Living-Sphere by Road Time-Distance2021

    • 著者名/発表者名
      Fukuyama Kei、Aoki Tomoo、Ohira Yuki
    • 雑誌名

      Journal of the City Planning Institute of Japan

      巻: 56 ページ: 1168~1175

    • DOI

      10.11361/journalcpij.56.1168

    • 査読あり
  • [学会発表] Factors of Migration and Evaluation of Amenity in Guizhou Province in China: A District Level Analysis2021

    • 著者名/発表者名
      Shengming Lu, Kei Fukuyama
    • 学会等名
      The 14th International Conference of Eastern Asia Society for Transportation Studies
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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