研究課題/領域番号 |
21K04304
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
高田 和幸 東京電機大学, 理工学部, 教授 (30282867)
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研究分担者 |
岩井 将行 東京電機大学, 未来科学部, 教授 (30458971)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 高齢運転者 / 運転挙動 / 急制動 / 安全運転マネジメント |
研究実績の概要 |
本研究では,高齢者による自動車運転事故に問題に着目した.自分自身の運転の仕方の理解が,安全運転への動機づけとなり,安全運転に結びつくことの検証を行った.計16名の高齢者の方に実験に参加して頂き,4カ月に渡り走行挙動を観測させて頂いた.観測に際しては,運転挙動観測アプリを作成し、高齢者にとって操作性が高くなる工夫を施した。 観測データから,交差点部の走行データを抽出して運転技量を評価した.本研究では,急アクセル,急ブレーキ,急ハンドル,速度超過,一時不停止の発生回数を計測し,交差点通過回数で基準化した発生割合に基づいて評価した. 次に,評価結果を冊子の形でお渡しし,ご自身の運転の実態をご確認頂いた上で,安全運転の動機づけ兼ねたアンケートを実施した.運転-->評価-->確認-->安全運転啓発の作業を繰り返す「安全運転マネジメント」を実施した.およそ1か月おきに評価結果をフィードバックし,その際,伝える内容や伝え方を変更した. また「安全運転マネジメント」の効果検証を行った.効果検証は,平均値の差のt検定や,t値を個人属性で説明するモデル推定,効果量算出とロジスティック回帰モデルの推定を通じて行った.結果として,急ブレーキと急ハンドル,速度超過の発生割合が低下していることが確認され,安全運転マネジメントの有効性が検証できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
安全運転マネジメントの効果検証については,層別解析で実施することを想定していたが,観測実験の参加対象者が高齢者であったということ,またコロナ禍が継続していたことから,層別解析に足る数の被験者を集められなかった. そのため,効果検証については,基本的な手法ではあるが,平均値の差の検定や,操作変数法を適用して行った.
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今後の研究の推進方策 |
数カ月の間の運転挙動データを収集することができた. これまでは急制動の発生回数に基づいて運転を評価したが,今後は,より強い急制動を異常運転として検知することを行い,実験参加者に別の観点からの評価結果をお戻しして,安全運転マネジメントを継続する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
謝金の受け取りを辞退された方がいらっしゃったことによる.
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